甲賀市水口町貴生川の住宅街の一角で、週に1度だけ開くパンやケーキ、ランチボックスの販売店「TAGOMOさん」。
今回は、心身に良い食べ物を提供することをテーマにされている黄瀬景子(きのせけいこ)さんにお話をお伺いさせて頂きました。
どういった経緯でTAGOMOをオープンされたんですか?
黄瀬景子さん(以下:景子さん): もともと、自宅で5年前からパン教室と料理教室をしてたんですよ。
それで、そこの生徒さんとか、SNSで知ってくださった方から、バースデーケーキとかランチボックスの依頼をたくさんいただくようになって、家じゃなくてしっかりとしたお店という場所があればスムーズにお渡しできるなぁ、、と思ったのが最初のきっかけです。
あと、パン教室なども平日しかしていなかったので、なかなかレッスンに来られない方々にも、ケーキやランチボックスをお渡しできるなと思ったのも大きな理由の一つですね。
日本人に合った健康的な食べ方を配信していきたい
“食”に対してこだわっている事ってありますか?
景子さん: 私がもともとアレルギー体質だったんですが、食を改善したことでアレルギーを克服したという経験があるので、”食”って本当に大切だと思っています。
やっぱり食べた物で身体はできているので、料理にしてもケーキにしてもできるだけ身体に優しい素材を使ったり、調味料に関しても昔ながらの製法できちんと作られたものを厳選して使っています。
あと、いろいろ試した結果、今は麹を使った調味料を手作りしているのですが、それを普段の食事やランチボックスに使っていますね。
パン教室の時もワンプレートのご飯がついてるんですが、それにも使わせてもらったり、とにかく麹をいっぱい摂って頂くようにしてるんです。
発酵食品って日本人の体にすごく合った本当に健康的な食材なので、私自身がぜひそれを広げていきたいという想いがあって、お店やレッスンを通じてそれらを発信していきたいと思っています。
麹を摂るようになって実際身体に変化が出たんですか?
景子さん: そうですね、私自身の身体改善のために本当に色々と試したんですが、最終的に行き着いたのが「麹」でした。
麹を取り入れてから、アレルギーだけじゃなくて日常の中でも疲れにくくなったり、肌の調子も良くなったし、子供達も寒い冬の日も雨の日も泥んこになって外遊びしますが、風邪も全然ひかずいつも元気で目に見えて効果の実感がありますね。
ケーキにも麹を使っているものもありますが、甘みはきび砂糖や甜菜糖、メープルシロップ、蜂蜜など身体のことを考えた食材や調味料を使用しています。
だからtagomoのケーキはそれらの調味料を使っているので、スポンジ自体も他のケーキと比べて少し茶色っぽくなっているのも特徴ですね。
頑張り、楽しんでいるママの姿を子供達にみせたい
2人のお子さんのママでもありますが、子育てとお店との両立はどうですか?
んー、お店をやってるとバタバタと大変なこともあるけど、そんな大変な姿も、働くことを楽しむ姿も全部見せたいなという想いもありますね。
思いっきり働いて、思いっきり遊ぶという私の生活スタイルを子供も楽しんでくれてるのかな?とも思っていますね。
お店を作るときも、子供たちに壁塗りを手伝ってもらったり、看板を作ってもらったり、お店作り自体にも参加してもらって一緒にお店というものを楽しんでもらっています(笑)。
今後はどんな活動をしていきたいですか?
美味しいものとか、食べて元気になるものを提供するのもちろんこれからも続けていきたい事なのですが、お年寄りの方も気軽に来てもらえるような、より地域に根ざしたお店になっていきたいなと思いますね。
それと、SNSで見て結構遠くから来てくださる方も多くいらっしゃるので、甲賀市のオススメスポットを紹介したり、子育て中のママさん達も多いので、子育てに関する情報も色々と発信していけたらとも思っています。
ママ目線から甲賀市は子育てしやすいですか?
そうですね、ここ数年とても良いと思いますね。
上の子を育てていた頃に比べても、子連れでいけるカフェや親子で楽しめるイベントもたくさん増えて、本当に子育しやすい街になって来てるな〜っていう実感がありますよ。
今後甲賀市がこんな街になればいいなという事はありますか?
ちっちゃい子供さんとお年寄りの方が触れ合える場所やイベントがもっとあればいいなと思いますね。
せっかく良い街なので、、本当にすごく皆さん優しくてあったかい人たちばっかりなんですよ。
なのでぜひぜひそういった交流できる場があればいいなと思いますね。
「人の身体って食べるものでできてるじゃないですか?」という景子さん。
その言葉通り、そんな当たり前の事すら日常が忙しく過ぎていくと、ついつい忘れてしまいがちですよね。
僕自身もこれじゃあかんよな、、と思いつつ、レトルト食品で簡単に済ましたり。。(汗)
TAGOMOさんの可愛くおしゃれな店内や、さっと買いにいけるお店の気軽な形態に目がいきがちですが、実はテーマとしてしっかりと食に対する在り方や考え方を伝えてくれている地域のプラットホーム的な存在なんだと思います。
ケーキやランチボックスという、ある種”ポップに魅せた食事”だからこそ、衣食住の中でもこれからもっとも大切になってくる「食」を、広い世代の人たちが気軽に考える一つのきっかけになるのではないでしょうか?
撮影・取材/編集 早川慎一
滋賀県甲賀市水口町貴生川1-161
Tel.050-3556-2582
open 毎週火曜、第2日曜 11:00〜17:00
(バースデーケーキなどの依頼は別日でも受付中)
公式インスタグラム
keiko.nico.taro